私の横に居る人
私は笑いながら、小野田先輩に言った。

「そういう悠ちゃんはどうなの?」

私がその質問にピンと来なかったのを、麻帆は気が付いたみたい。

「悠はモテるのに、興味なしみたいで。初彼はいつで出来るのかなって、寛人と話しているくらいなんですよ。」

そう茶化すように、麻帆が笑う。

「そんな事、寛人先輩と話していたの?」

私は少し焦って、麻帆に聞いた。

「何々、寛人の事は下の名前で呼んでるの?」

小野田先輩と話していると、話題がどんどん変わっていく。

「私にとっても高校の部活の先輩なので、麻帆の呼び方に影響されちゃって。2人で寛人先輩の話をしていると、名前と名字でややこしいんです。もちろん私は先輩をつけますが。」

ふ~んという顔をする小野田先輩。

「じゃあ、俺もそう呼んでよ。」

ニコニコと自分を指さしながら、私達にアピールする。
< 40 / 190 >

この作品をシェア

pagetop