私の横に居る人
寛人先輩と麻帆はにっこりと笑う。

「また教えて下さい~。私理系教科苦手で…。」

私は智樹先輩に言った。

「了解。試験前は任せてよ。割と優等生なんだぜ。」

智樹先輩は、自信あり気に笑う。

そんな智樹先輩に何かを思い出したように、麻帆が聞く。

「そういえば、智樹先輩は、悠のお父さんの会社でバイトしてるんですか?」

「山本出版だったよな?すごい偶然。」

寛人先輩が言った。

「そう、悠ちゃんのお父さんと同じフロアで仕事させてもらっててさ。」

「智樹は、悠ちゃんの家でご馳走になったって言ってたよな?」

健先輩はその事を知っていたようだ。

「でもその時は、悠ちゃんにちらっと会っただけで。悠ちゃんは俺の事全く覚えてなかったんだぜ。」

智樹先輩は私を見る。
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