私の横に居る人
「バイト以外は予定はないんですけど…。良いんですか?私なんかで。」

貴重なお休みの一日になのに。

「人が多そうだから、近場で映画とかになっちゃうけど。」

思わず智樹先輩の顔を見上げた。

首をかしげながら智樹先輩は笑う。

「二人は抵抗ある?」

「何を今更…。いつも二人でバイトに来ているじゃないですか。ご迷惑じゃないのなら連れてって下さい!」

私は湧き上がる嬉しさを抑えながら返事した。

なんで私こんなにテンション高くなってるんだろう。

「断られたらどうしようかと思った。詳しい事はまたラインするね。今日は、バイトが遅くなりそうだから。」

普通の会社と違って出版社は大型連休中も交代で出勤。

休んでいる人のフォローがたくさんあるのだ。

「私はいつもの時間まで頑張りますね。楽しみにしています。」
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