私の横に居る人
そういって各々仕事を始めた。

うちに帰ると早速お母さんが顔を出す。

「斉藤さんは?」

「今日は遅くなるって言ってたから、先に帰ってきたよ。」

ちょっとがっかりした様な顔をしたお母さん。

「あら、残念。お休みは忙しいのかしら?」

「明後日から実家に帰るらしいよ。」

素っ気なく私は答える。

「じゃあ、明日連れてらっしゃい!」

お母さんは良い事でも思いついたように、私にねだる。

「明日は…、どうかな。」

ちょっと面倒に感じたけれど、私は智樹先輩と出掛ける事を話した。

また何か言われそう。

「まあ、ついにデートなのね!ちっとも進展がないんだもの。
お母さんもやきもきしていたのよ。」

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