私の横に居る人
あれは、智樹先輩と…、響子先輩。

響子先輩がほんのり顔を赤くして、智樹先輩に話しかけていた。

智樹先輩の顔はこちらから見えなかったが、確かに先輩の後ろ姿だった。

響子先輩とデートだったから、私に言えなかったのかな。

なぜかもやもやしながら、家に帰った。

家に帰っても何だかすっきりしない。

あの響子先輩の顔…、そうあれは恋する女の子の顔。

こういう事に疎い私が、珍しくこんな事を感じるなんて。

麻帆が時々寛人先輩に見せる表情と一緒だった。 

響子先輩は智樹先輩の事が好きなのかな?

だったら私と智樹先輩が一緒に居るのは嫌かな。

見てしまったあの場面が頭から離れない。

-響子先輩って誰かと付き合ってるとか、聞いた事ある?-

私は麻帆にラインをしてしまった。
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