わたがしとキス


♪ももかside♪


「ももかちゃん!買出しお願い!」

はい!と渡されたメモにはぎっしりと必要なものが書かれていた。

「あーでもまって、これ1人じゃきついよね」

学級代表のユキちゃんがそう言って顔をゆがめる。

「いや!あたし1人でも「俺も行くよ」


あたしの言葉を遮るように近寄ってきたのは

クラスでまだほとんど話したことのない一ノ瀬くん。


「じゃあ一ノ瀬君もよろしく!」




「貸して?俺持つよ」

最初に買った重たいペンキの入った袋をあたしの手からさっと


とると少し前を歩き出した一ノ瀬君。


そう、今は真夏の一大イベント学校祭の準備期間中。


優しいな...なんて後姿を見てると

「美月さんてさー」

「あっはい!?」


突然歩くスピードを落として

あたしの横に並んだ一ノ瀬君。



...背高いな、柏木先輩と同じくらい。


それにさわやかで、世間で言うイケメン。


「美月さんて彼氏いる?」

「へ?い、いないよ」

「へー、そうなんだ」

「うん...」

「じゃあさ」



いきなり足を止めて、

真剣な眼差しであたしを見つめる。


「学校祭の1日目の自由時間、一緒に回ってくれない?」

「えっ!?」


< 25 / 34 >

この作品をシェア

pagetop