【短】流星☆BOY〜星に願いを〜
「僕、なんにもしらなかった。……リゲルが、ひとりぼっちになっていたなんて」


 でも、その転送の時にリュウセイがやってきて、『星流し』は失敗に終わる。

一連の騒動を知ったリュウセイはリゲルをつれて王様の元に戻ると、すべてを話したそうだ。


「リゲル…彼女はRG−0707、僕の双子の姉です。
何人たりとも傷つけさせたりはしません」


 リュウセイの言葉に誰もが驚き、当のリゲルもまた然り。

それでも、王族の女児ならば『星流し』を逃れられない、そう主張する人もいたそうだ。


「…それならば、僕が連れていきます」


 毅然としたリュウセイの態度に、誰も止めることはできなかった。

そして転送装置は、もう一度ここへと標準があわせされ……戻ってきた。





「……すごい、スケールの大きい話なのね」


 ほとんど話の内容がわからなかった。

だけど、リゲルがとても辛い選択をしてきたのは理解できた。


「その直後だよ、王立騎士団の団長からリュウセイが戻ってくるって聞いたのは」

 ベティがさらりといいのけたけど、それはアノ話をする前なのか後なのか。

今となってはもう聞けないことだ。




「ということで、少しお世話になりたいのだけど」


 ちょこんと座っていたリゲルが笑う。




「……は?」

 ちょ、ちょっと待って…?


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