GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~



「だって、何だよ」


「な、なんでもいいでしょっ」


そのまま壁に貼ってある広告に意味もなく目を向ける。


って、快二と言い合ってる場合じゃない。まず、志摩に昼休みに中庭に来てもらうことを言わなきゃ。そしてそこで……告白するんだ。


だがしかし、そのまま到着した電車に乗り、いつもと変わらず3人で話し、学校に到着してしまったのだ。


「じゃあ、またな」


そして、各クラスごとに分けられた靴箱へ向かう。あたしと快二は同じだけど、志摩は違うんだ。

どうしよう。このままじゃ、クラスの違う志摩とはなかなか会えなくなる。


告白延期の模様?





そんなの……やだ。


「なぁ城薗、今日の英語……」


「快二、先行ってて!」


「え?」


あたしはダッシュで上履きに履き替えると、すでに廊下を歩いていた志摩の元へ駆け出した。




「志摩っ!」


志摩が振り返る。志摩の元へ追い付き、あたしは息を整える。


「あ、その……」


「?」


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