GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
志摩の顔を見ると……や、やっぱり言えない。言葉が出てこないよ。
「あはは、ごめん。何でもないよ」
「言うこと忘れたのか?ドジだなー?」
思い出したらまた教えてな?と残して、再び歩き出した志摩。
ダメだよ、今の笑顔反則。
カッコ良すぎ。
好き、好き、志摩が好き。
「しっ、志摩っ!」
少し先を行く志摩の腕を両手でつかみ、志摩を呼び止める。
「おっ。もう思い出せたか?」
笑いながら言っている志摩の笑顔を見たい気持ちはあるものの、あたしは俯いたまま。
「城薗さん?」
「……好き」
「ん?」
「好き。あたし志摩が好き!」
なんと、あたしは呼び出しのために引き止めたのを飛び越えて、公衆の場で告白をしてしまったのだ。
「あたしが早起きした理由はコレ。志摩に告白するため……というか、告白のための呼び出しをするため!……もう言っちゃったけど」
そう言いながら、志摩の足元からゆっくりと視線を上に向けるあたし。