GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
志摩が来ないとか……ショコラケーキ渡せないってこと?
志摩……どうしたんだろう。
結局、そのまま志摩は駅に現れず、あたしは快二と電車に乗り込んだ。電車内でも志摩のことが気になって、あたし志摩にラインを送った。
【おはよう。志摩、駅にいなかったけど今日休み?】
事故とかじゃなければいいけど……。
心配で電車に揺られながら、窓の外をぼんやり眺めていた。
「雪~花蓮~ハッピーバレンタイン!」
学校に着くなり2人の元へ。手作りショコラケーキを手渡してから、志摩のことを伝える。
「え?志摩くん休みなの?」
食べていい?と渡したショコラケーキを美味しそうに食べた雪が、目を丸くする。
「分からないけど、ラインの返事はまだないんだよね」
スマホの画面とにらめっこするも、ライン受信画面は表示されない。
「そりゃテンションも下がるわけだ」
花蓮の言葉に何回も頷くあたし。
「……はぁっ、志摩が休みとか元気出ないし」
重いため息をまた1つ、漏らしたあたしだった。