蟲狩り少女
☆☆☆

途中で休憩をとりながら車を走らせ、ようやく海が見えてきた。


太陽は頭上に輝き、海水浴客の笑い声が聞こえ始める。


「わぁ……綺麗!」


太陽に照らされてキラキラと輝いている海はまるで宝石のようで、あたしは目を輝かせた。


デパートの雑貨屋さんの輝きよりも、もっと綺麗だ。


「今日は天気もいいし、来てよかったわね」


「うん!」


お母さんはそのまま車を走らせて近くの民宿に止めた。


白い外壁で長方形をした単純な作りの建物だ。


建物の外には《花丸民宿》という看板がかかっている。


「ここが今日止まる所?」


「そうよ」
< 115 / 289 >

この作品をシェア

pagetop