蟲狩り少女
その前に……。


「「逃げろ!」」


あたしと光磨は同時にそう言い、リビングを出た。


廊下を走り玄関を開ける。


「こら! 日が沈む前には帰ってくるのよ!?」


そんな声を後ろに聞きながら2人で走った。


きつく手を握り、もう二度と離さないというように。
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