蟲狩り少女
「香野さんどうしたの? 顔色が悪いよ?」


「本当だ、真っ青!」


「大丈夫? ごめんねあたしたち気が付かなくて」


「う……ううん。大丈夫」


そう言い、無理矢理笑顔を作る。


だけど本心はパニック状態だった。


蟲がこれほど早くクラスに溶け込むとは思っていなかった。


三岳友輝はすでに背中が見えないほど蟲で覆い尽くされている。


このままではクラス全体に蟲が飛び火してしまうもかもしれない。
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