蟲狩り少女
「お。おい。大丈夫か? 体がつらいか?」


「ううん……大丈夫」


清野光磨にまで迷惑をかけてしまって、本当に情けない。


蟲狩り師は体力を使う仕事なのに、こんな事で宿命を果たせるのだろうかと心配になってしまう。


「帰るならゆっくり起きろよ?」


「うん……」


あたしは言われた通り、ゆっくりと上半身を起こした。


今度は大丈夫そうだ。


「カバンは俺が持ってやるから」


「本当にありがとう、清野君」


今日はもう清野光磨の優しさに甘えてしまおう。


そう思い、清野光磨を見上げて微笑む。
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