蟲狩り少女
それが、みんなにとっても滑稽だったのだ。


あたしはこかされても立ちあがる脇マサヤをジッと見つめていた。


みんなが弱い人間だと思っている脇マサヤ。


脇マサヤの周りには蟲が沢山いる。


藤原と小林という名前を持った人間の形をした蟲。


それに三岳友輝にひっついている蟲。


でも、脇マサヤには1匹の蟲もひっついていないのだ。


蟲は人間の心の隙間に入り込む。


隙間とはつまり、弱い部分だ。


脇マサヤには隙がない。


だから蟲が寄り付かないんだ。


あの人はクラスメイトたちよりもはるかに強い人間だ。


あたしの目には、そう写っていた。
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