蟲狩り少女
三岳友輝の自分の擁護は担任教師が入ってくるまで続けられ、その頃には三岳友輝が犯人で間違いないとう、


クラスの雰囲気ができあがってしまっていたのだった。


最低な展開のまま時間は過ぎていく。


休憩時間になっても三岳友輝は1人で机に座っていて、スポーツ仲間たちが呼びにくることはなかった。


三岳友輝は終始青白い顔をしてうつむいている。


自分で自分の首を絞めてしまったことに気が付いたのだ。


あたしは三岳友輝にかける言葉を持っていなかった。


同じく、脇マサヤへかける言葉も、持っていなかった。


ただただ、ドキドキしながら2人の間に、そしてクラスにながれている緊張した空気の中で過ごしていた。
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