蟲狩り少女
一回拝んでもらう度に数本のスプレーを貰えるから、もしかしたら帰りがけ落としてしまったのかもしれない。


それを光磨が偶然拾った。


……なんてマヌケなの、あたしってば!


よりによって蟲狩り師にとっての武器を落としてしまうなんて!


恥ずかしくてカッと頬が熱くなる。


「おい、三岳大丈夫かよ」


光磨が心配そうに三岳友輝に声をかける。


はっ!


そうだ。


今は照れている場合じゃない。


あたしは三岳友輝に駆け寄った。
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