イジワルな君に恋しました。
私は勇気を振り絞って、人生初のビキニを着た。
花香ちゃんもビキニで、黒いレースのバラがあり、スカート型じゃなくて完全に下着みたい。
何か私にまで大人の色気が伝わってくる。
長い髪をお団子にしていて、スタイルも抜群だから、とにかく似合っていた。
女の私までドキッとしてしまいそう。
「陽菜、めっちゃかわいい~。
今日のビーチでの主役は陽菜しかいない!」
花香ちゃんに見とれていると、いきなり私の頬を両手で撫で回してきた。
そのついでに一瞬で私の鎖骨辺りまである髪を、アップにした。
その手早さに驚く間もなく、私を更衣室から引っ張り出してビーチに出た。
「あの、私パーカー着たい」
「日焼け止めなら後から塗ってもらうから、安心して。ちゃんと強いの持ってきたし」
「いや、そうじゃなくて」
日焼けするのは嫌だけど、それ以上にやっぱりこの格好で人前に出るのは恥ずかしいって!