イジワルな君に恋しました。





「ぶっちゃけさ、翼先輩のこと好きなの?」



ストレートに聞いてくるもんだから、一瞬目を見開く。


ベッドの上で三角座りをして、ぬいぐるみを抱きかかえる。




ぬいぐるみに顔を埋めて、少し考えてみた。






「……わかんない」



「何それ」



「すごくドキドキするの。でも、ふとした瞬間に大希くんの顔が頭を過ぎる」




1学期の終業式の日、大希くんに助けてもらった時もドキドキした。


付き合ってたころを思い出させて、そこから嫌な存在のはずなのにそう思えなくなってしまった。





「大希くんにも奥村先輩にもドキドキする。
そんな私っておかしいのかな?」



「おかしい」



「ふぇっ!?」





< 99 / 370 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop