イジワルな君に恋しました。
「ぶっちゃけさ、翼先輩のこと好きなの?」
ストレートに聞いてくるもんだから、一瞬目を見開く。
ベッドの上で三角座りをして、ぬいぐるみを抱きかかえる。
ぬいぐるみに顔を埋めて、少し考えてみた。
「……わかんない」
「何それ」
「すごくドキドキするの。でも、ふとした瞬間に大希くんの顔が頭を過ぎる」
1学期の終業式の日、大希くんに助けてもらった時もドキドキした。
付き合ってたころを思い出させて、そこから嫌な存在のはずなのにそう思えなくなってしまった。
「大希くんにも奥村先輩にもドキドキする。
そんな私っておかしいのかな?」
「おかしい」
「ふぇっ!?」