受け入れる辛さ、受け止める強さ
* 1st
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小学校3年の12月。
その日は、学校で2学期の終業式だった。
冬休みはおばあちゃんの家で過ごす予定だった。
なのにーーーーーーー。
「雅美(みやび)さん、お母さんが迎えに来てる!早く帰って!!!」
事務の先生が、私のクラスの担任の香山先生を押しのけて、私の所に来た。
「え?だってまだ帰りの会あるよ??」
私は不思議に思い、事務の先生に聞いた。
「雅美さんのおばあちゃんが危篤だから。」
そんなことを言われても小学校3年の頭では「危篤」という言葉が分からない。
ぽかーん、としていると、担任の香山先生が事の次第を把握したようで、
「いいから、早く行って!!」
何が起きているのか分からないが、早く行ったほうがいいということは分かった。
事務に先生に
「お母さんは、職員玄関の前で待ってるからね!」
と、ママの居場所を教えてもらい、帰る準備をした。