君のために歌う歌

やっと、繋がる


スマホを睨みつける。



こんな物がなければこんなにも悩まないのに。




宙子は、ベッドの上に腕を組んで正座し、スマホを膝の前に置き、ただただ画面を睨んでいた。





陽翔に、今日こそLINEをしたい。


というか、今さらになってしまった今、送るなら今日しかない。




ブーブブとバイブが鳴りビクリとする。



見るとそれは郷愛からだった。




『僕チンくたびれて死にそう』




そして漫画のキャラが倒れているスタンプが送られてきた。



無表情で返事を返す。



『乙。今日何してたの?』



『(* ̄  ̄)b ひ・み・つ♪』



『腹立たしいー』



『ヒマワリ畑の調子はどうだい?』



『まだ咲きまくってるとは言えないなー次行く時は一緒に行こー』



OK!となんだか良く分からないクリエーターズスタンプを送ってくる。



郷愛と宙子のLINEはすごいスピードだ。


あまり考えないで宙子は返事を打っている。
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