君のために歌う歌
宙子は、する事も無いので道行く人をそのまま眺めていた。
腕を組んで歩く浴衣のカップル、
仲間と一緒に少しいきがった服装で来ている中学生、
友達とお母さんと来ている小学生の女の子、
お母さんが小さな子を抱いている夫婦。
(あの人の浴衣、ひまわり模様で可愛いな。)
宙子は、紺地に渋い黄色で大輪のひまわりが描かれている浴衣を着た女の子を見つけた。
同い年位に見えるその子は、巻いた髪をポニーテールにしていて、遠目だがとても可愛く見えた。
(郷愛も今日可愛かったな…私ってほんと、平凡。)
そんなことを考えながら、無意識にその女の子を目で追っていた。
その子は、嬉しそうに小走りで男の人の元に走っていき、腕に抱きついた。
彼氏か、と思いそのまま目線をあげた。
背が高くて、少し長めの、カールした髪。
女の子に笑いかけたその横顔は、
「ヒロ……!」
間違いなく、陽翔であった。
腕を組んで歩く浴衣のカップル、
仲間と一緒に少しいきがった服装で来ている中学生、
友達とお母さんと来ている小学生の女の子、
お母さんが小さな子を抱いている夫婦。
(あの人の浴衣、ひまわり模様で可愛いな。)
宙子は、紺地に渋い黄色で大輪のひまわりが描かれている浴衣を着た女の子を見つけた。
同い年位に見えるその子は、巻いた髪をポニーテールにしていて、遠目だがとても可愛く見えた。
(郷愛も今日可愛かったな…私ってほんと、平凡。)
そんなことを考えながら、無意識にその女の子を目で追っていた。
その子は、嬉しそうに小走りで男の人の元に走っていき、腕に抱きついた。
彼氏か、と思いそのまま目線をあげた。
背が高くて、少し長めの、カールした髪。
女の子に笑いかけたその横顔は、
「ヒロ……!」
間違いなく、陽翔であった。