彼と私の事情
「…あー、その辺は問題ない。安心しろ。」

目が泳いでませんか?そんなもんで私は騙されませんけど。

「私もかえ「顔色が良くない。無理しないでもう少し休め。」」

私の言葉を遮って立川さんが話し出した。

しゃべった…じゃなくて。

「いえ、初めての方にこんなに迷惑をかけてしまって…本当に申し訳ないです…。」

なので帰ります、と言おうと思ったら

「寝ていなかったんだろう?目のくまがそんな感じだ。
家に帰ってぐっすり寝れるならいいけど。

俺にはそうは見えない。」

そうは見えない。

図星だった。例え2、3時間でも寝れたのはたしかだった。

ここ1ヶ月でこんなにも寝れたことなかったんじゃないか。

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