LOVE❤SONG
#6
【翌年1月-病院:亮】

美咲の陣痛が来たこの日。俺も両親も分娩室の前で無事を願うばかりだった。
中からは美咲の苦しそうな声と、助産師達の励ます声が聞こえてきた。
亮「美咲......」
亮の父「大丈夫だ。きっと大丈夫。」
親父は俺の肩を掴み、俺と自分を励ます。
何時間たったんだろうか、突然赤ん坊の泣く声が聞こえて、思わず立ち上がる。
中から助産師が出てきて言った。
助産師「中へどうぞ。無事に産まれましたよ。」
緊張しながら中へ入る。美咲が赤ん坊を抱えていた。
亮「美咲、やっと、」
助産師「元気な女の子ですよ♪お母さんの病気が遺伝することはありません。健康に産まれてこれたんです。」
美咲「亮.....」
美咲は泣きながら赤ん坊に頬ずりする。
美咲「夢、か、なった、ね」
亮「ああ、叶ったな。」
俺も無意識に涙してた。
美咲「嶺、音。名、前は、嶺音。」
亮「いい名前じゃん。」

こうして娘の名前が決まった。
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