私の仕事と結婚
その日の終業後、私は美奈と食事に来ていた。

横山さんにした話と今日の出来事を聞きながら、美奈はうんうんと頷いている。

「野崎さんってあの野崎さんだよね?ユニットバスの発注で電話する時、怖いんだけど。」

ん?怖い?

私は不愛想とは感じていたけど、怖いと感じた事はなかった。

「だって、結構細かい事まで突っ込んで聞かれる事もあるのよ。こっちのプランの方がこの施主さんの希望に近かったと思いますが、ちゃんとお勧めしましたか~なんて、嫌味を言われるもん。」

そうなんだ。

私にはそんな提案みたいな事は言わないけどな。

「でもその時間を忘れてしゃべっていたっていうのは、すごい事だよね。しかも歩夢みたいにいつもしゃべらない人が。」

そうかな。

確かに美奈と居る時も横山さんと居る時も、私は聞き役かな。

「うまく言えないんだけど、楽しかったの。人間的に相性が合ってるんだなって思った。それに私も結構しゃべったと思うよ。」

「へぇ~、これからが楽しみだね。」
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