9歳差は、アリですか?
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そしてデート当日。

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緊張している立原は朝6時に目が覚めた。待ち合わせは10時だというのに朝からドキドキしっぱなしだ。

「服、どうしよう…」

朝ごはんを取った後はタンスの前で睨めっこだ。
ボトムスは…ズボンだとデートにしては色気ないか。でもスカートは気合い入り過ぎって引かれそうだし。
トップスも綺麗目でいくか、フェミニンにいくか、カジュアルでいくか…。

デートの服装でこれ程まで悩むと思っていなかった。今までのデートでは一体何を着ていたのか分からない。こんなことになるのなら、もう少し真面目に恋愛しておけば良かったと思うのは後の祭りだ。実質上、真面目に恋愛したのは浅岡が初めてである為どうしたらよいか分からず立原はあたふたと部屋をかけていた。
結局ボトムスは間を取ってマキシ丈キュロットにトップスはボトムスに合う綺麗目のブラウスにした。

「ああー…、でも微妙かなあ。悠くんどんなのが好きなのか聞いとけばよかったな」

今更であるが、ぶつぶつと独り言を言いながらメイクと髪をいじり始める。いつもは仕事の関係で映えるようにはっきり目のメイクをするが、今日はデートだ。デート受けするらしいナチュラルメイクを目指して淡くファンデを当てた。
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