君が好き




『きゃー笑
やっぱ、美海は歌うまいや!』


「あは、ありがと^^」


『あー、
この歌を玲音に聴かせてやりたいね』


「え、いゃ、それもう告白じゃん?」





私、有村美海<アリムラミカ>。

んで、玲音ってのは私の好きな人で
田口玲音<タグチレオ>ってのがフルネーム。



私と玲音は小学校からの知り合い

私が玲音を意識し始めたのが小4、
たまたま通い始めた書道教室に玲音がいた。



小さな書道教室だったが最初は慣れなくて浮いていた。そんなとき、玲音の呼びかけで誕生日をカレンダーに書き込もうってなった。

私も!とカレンダーのところに行くと私の誕生日7月17日の欄にすでに名前が…

誰か私の分も書いてくれたんだろうか、

いゃいゃ、そんなはずはないともう一度見てみる。するとそこには『玲音』と書かれていた。

えっ、と思い玲音の方を見る。


「俺の誕生日、7月17日だぜ?」




あのとき、私は玲音に惚れた。
カッコよくて何より可愛かった。


あの無邪気な笑顔が今でも忘れられない。


あのとき玲音は私の誕生日を知っていたんだろうか。たまたまの偶然なのか。

知っていてくれたんならどんなに素敵なことだろうかなんて考えてる時点で乙女。



あれからもう、5年。


私たちは中学2年生だ。





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