LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―


鈴蘭の目が、オレと師央へ、順に向けられる。



「煥先輩、師央くん。運命って信じますか?」



「さぁな」



「ぼくは、信じてます。運命の存在と、運命の可変性を」



鈴蘭は話の筋を戻した。



「自分から交流しない預かり手たちだけど、何代かに一度、集ってしまうときがある。母がそう言ってました。その要因は、母にもわからないみたいですけど」



「その交流のときが今、ということか? 因果の天秤に、均衡を、だったか?」



「煥先輩の白獣珠も、それを言っていたんですね? 青獣珠も同じで、しゃべるなんて思ってなかったから、びっくりして。


どういう意味なんでしょう? 集まりたがらない性質をくつがえすくらい、大事な意味があるんでしょうか?」



オレは師央を見た。


師央もオレを見ていた。


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