LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―


亜美さんが少し膝をかがめた。


師央の顔をのぞき込む。頭を、そっと撫でる。



「寂しい思いしてきたの? 怖がんなくていいよ。泣きたいときは泣きな。あたしは、あんたの味方だからね」



亜美さんには、師央の素性は話していない。


牛富さんにも雄にも言っていない。


師央が親戚でないことくらい、わかってる。


でも、みんな訊いてはこない。



「味方なんて、どうして? ぼく、怪しいでしょ? 詳しいこと、何も言えなくて」



「怪しくなんかないよ。文徳と煥が、あんたを信用してる。あたしたちにとっては、それで十分、あんたを守る理由になるんだよ」


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