LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―


にらんだ目が、くるっと表情を変えた。驚いた、みたいな。



「謝るんだ」



不良なのに、という副音声が聞こえた気がした。


オレは不良だと名乗ったことはない。


勝手にまわりがオレにレッテルを張る。



「とにかく、一般人の女は足手まといだ。そこでじっとしてろ」



「ケンカするんですか? 暴力的なことは、道徳に反してます!」



驚いた目が、またオレをにらんでくる。


忙しい女。しかも面倒くさい。



「この状況じゃ、戦うのは避けられない。見たくなきゃ、下向いてしゃがんでろ」


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