ハートブレイカー
「ありがとね、直哉。ママを守ってくれて」

こんなおんぼろアパートの、安っぽいドア1枚でさえ、今では私たちを守るささやかな砦に見える。

「ママぁギュウしすぎぃ」
「ああごめんね」

私たちは顔を見合わせてニッコリ笑った。

大丈夫、大丈夫。
この子がいれば、何だって乗り越えられる。
この子がいるから、私は生きていける。

がんばろ。

「さ。お風呂入ろう」
「うんっ」


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