ハートブレイカー
しかし、チラッとでも海堂さんのことを考えてしまったせいなのか。
これも海堂効果なのか。
彼に会ってしまった。

というか、彼はうちの前で待ち伏せしていた。

「な・・・」

私は咄嗟に直哉を背後に隠した。
直哉は素直にそれに従いながら、私のジーンズをギュウッと握りしめている。
そしてもう片方の小さな手で、私が落としてしまった買い物袋を拾い上げていた。

「なんでここに・・・」
「出張面接。特別サービスだ。ありがたく思え」

すみませんが、ありがたい気持ちなんて、全っ然湧いてこないんですけど!
それより、なんでこの人はここが分かった・・・あ。

『俺だって浪川さんが適任だと思ったから、どれほど仕事のスキルがあるのか、それなりにアピールしてきたし』

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