ずっと好きだった。
「行くぞ。」

遥に言われ着いて行こうと歩き始めると、

ぐっと腕を掴まれる。

「え?」

「行くな。」

「おい、なんのつもりだ。いい加減にしろ」

遥も怒ってるし、やめて。翔馬。

「佐伯さんより、俺の方が平瀬を愛せる自信ある。」

「愛されてるかは、みちるの思うことだろ」

「平瀬も俺と一緒になったらわかるさ。」

「みちる、傘持って先帰んな。」

遥はあたしに傘を渡すなり、翔馬に殴りかかる。

「ちょっと!」

あたしの声は届かないくらいなことに…

翔馬も殴り返して。

あたしのせいで…こんな。翔馬が。

「わぁわぁわぁ!なにやってんの!二人とも!」

あずさ先輩が来た。

間に割って入っていった。

やっと殴り合いはおさまった。

「だいの男が女の子泣かせて、ほっぽらかして、なにやってんの!?」

「あずさ先輩。あたしが悪いんです。

気持ちが…定まらないから、こんな事に」
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