光の少女Ⅱ【救出編】


「二人を返してもらうぞ」


そう声が聞こえ、何処から現れた神蘭が二人と窮姫の間に立つ。


「神蘭さん?」

「ここからは、私に任せてもらおう。・・・千歳!星華!昴!二人を頼む」

「「はっ!」」

「はい!」


その声に、神蘭だけでなく、神蘭の仲間三人もいたことに気付く。

四人とはまだ出会ったばかりで、わからないことが多かったが、今は四人が来たことでもう大丈夫だと思えた。


「任せろって、いいのか?あいつ一人で」


一人前に出ている神蘭を見て、風夜が聞く。


「ああ、神蘭様に任せておけばいい」

「そもそも、俺達の中で、あの女に対等に渡り合えるとしたら、神蘭様だけだ」


その言葉に花音は、神蘭の方を見る。

神蘭の手には、いつの間にか細身の剣が握られていた。


「・・・行くぞ」


地を蹴った神蘭が斬りかかったのを、窮姫が風夜の時と同じ様に受け止める。


「っ・・・はあああっ!」

「ちっ・・・」


だが、風夜の時とは違い、窮姫から余裕の表情が消えた。
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