誰よりも、君が好き



匠くんは、ちょっと不思議そうにして、間をあけたあと急に笑いだした。





「ど、どうしたの!?
 なにがあった!?」



「…いや、俺間抜けすぎじゃん!!」





そんなに笑うところかなぁ



首を傾げて考えてみる。






「…なんか、荷物ずっと持たせてて悪かったな。

 じゃ、また明日。」






匠くんは来た道を戻っていって、私もそろそろ家に入らないと!!



そう思って駆け足で家に向かったとき。







「悠」





真後ろから声が聞こえて慌てて振り向くと、そこにはさっきまで真逆の方向に向かっていっていたはずの匠くんが、少し息をきらせて立っていた。






「…明日から、俺と毎日一緒に帰る。

 それから、俺と一緒に昼飯を食べること。
 悠は、俺のぶんの昼飯買っておいてな?」





一方的にそんなことを言われて、動揺が隠せない。




そこに、匠くんが追い討ちをかけるようにしてこういった。







「…俺らの、約束な?」








なんて。






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