愛合傘Ⅱ~出会うことで始まる物語~
そしてその時がやって来たとき。
『千尋、ななが死んだ。』
朝目覚めて、すぐのことだった。
祖父がさらりと口にしたのだ。
私はパジャマのまま急いで下に降りると、祖母がななの頭を撫でていた。
私はゆっくりとななに近づき手に触れたが冷たかった。
昨晩、ずっと吠えていたなながもう動かない。
『あれは…最後のメッセージだったのよ。もっと家族と居たかったんだわ…。』
保健所から祖母が連れてきた1匹の犬。
7年間家族と過ごしてきたななは幕を閉じた。