愛合傘Ⅱ~出会うことで始まる物語~
「夜道、歩こ!」
星を見上げて、歩いて。
それが初めてのことだったから尚更楽しかった。
もう、桜も散るだけなのか…。
「んじゃ、またな。」
「明日からまた頑張って。」
さゆりと恭太郎が帰って、残された私と田中君も歩き始めた。
「ごめんな、急に。」
「いいの、楽しかったから。」
田中君を見ると、何だかいつもと違うのが分かった。
今の田中君を色で例えるなら白だ。
そう、ただ何も考えない穏やかな白。