私の身体と心
11
外の明るさに気が付いて、私は目を開けた。

今日は土曜日。

お互いに仕事が休みで良かった。

横で気持ち良さそうに寝息を立てている私の恋人。

「恭弥…。」

私は彼の顔を見つめる。

こうやって朝を二人で迎えるのは初めてだ。

今までの情事では与えられなかった温かいものが体中にあふれる。

私はくすっと笑うと、ベットから出ようとした。

その瞬間腕を掴まれて、布団の中に戻された。

「起きてるの?」

私が彼をもう一度見つめる。

うっすらと目を開けた彼は、不機嫌そうな顔をする。

「また、逃げるつもり?」

「その必要はもうないでしょ?」
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