卯月の恋
玲音は前とは全然雰囲気が違っていた。

髪型や格好で、人ってこんなにも変わっちゃうのかと思うくらい。

全くの別人みたいで、自分でもよく気付いたな、と思うけど。


だけど、わかったの。

なんでかな。


「玲音でしょう?」

玲音は返事をしなかった。
ただ、じっと私を見て、少しだけ困ったように眉を下げた。
瞳が揺れている。


「えと…すみれちゃん、誰?」

川崎さんが私と玲音を交互に見ながら、遠慮がちに聞く。



「私の…」



私の、なんだろう。

知り合い?
前、隣に住んでた人?


ううん、違う。


玲音は私の…。



私の。




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