空模様
13、朝が来る



鬱々とした考えをめぐらせているうちに、だんだんと空が明るくなってくる。

空が朝への準備をしはじめた。

空は表情を次々と変えていく。

その変化はめまぐるしく、けれど穏やかで。

まるで落ち込んでいた僕を見ていたように。

『顔をあげて、空を見て』

とでも言いたげに。

見入る僕。

少し自慢げな空。

いつしか重い気持ちを忘れ、

空の変化に夢中になっていた。



===『早起きは三文の徳!よくできた言葉です!!』===

また、昨日の人の言葉がよみがえる。

「確かに…」



少し視界がぼやける。

何かと驚くと、すーぅと水滴が落ちる。

「涙…」



空の移り変わりが終わり、 

青色の朝がきた。

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