33センチの恋





キーンコーンカーンコーン---………。











高校生活もあと3ヶ月をきった今日この頃。




期末考査も終わって安心する空気が流れる中でこの日はいつもと違った。









「馨(かおる)!」




「千里(ちさと)テストお疲れ~出来栄えは?」






前の席にいた親友、前崎千里(まえざき ちさと)が珍しく大声を出し、期待と不安が混じりあった瞳を向けてきた。




「不安。どーしよ。ホントに怖い。」


ブツブツとお経のように呟く。



「ん?なにが?テスト?」



千里は頭が良いからそんな心配しなくてもいいだろ、と教科書をバッグに仕舞いながら考えてると、急にガバッと顔を上げた。







「ちーーーがーーーーう!!!!!なんたって今日から自動車学校だよ!!!!!!!!!!」






鼻息荒く捲し立てる親友を前にふと思い出す。









期末考査が終わったその日から我が校は自動車学校に通えるのだ。





私はすっかり忘れていた。











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