愛してやる。Ⅱ
「長居は無用だ。」

そう言って私の肩を抱いて歩くのはもう流星じゃない。

流れるままに歩き、しばらく流星とは逢えないと思い振り返れば彼がこう言った。

「必ず迎えに行く」

他の人に聞こえてるか聞こえてないか定かではないけど、私にははっきり聞こえたよ。

私は最後に満面の笑みを流星に向けた。

『待ってるね』と言うように。

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