君と家出中…


『おい!起きろ、杏!』



遼の声で目が覚めたら2時だった。



わぁ、なんか不良みたい!



『何ニヤニヤしてんだ気持ち悪りぃな、寝ぼけてんのか?』



わっ!



急に顔を覗き込まれて、椅子から落っこちそうになった私を、遼が片手で支えてくれた。


『危ねぇなぁ、大丈夫かよ』



椅子から落ちそうになったドキドキと、
男の人の大きな手に守られたドキドキで、顔が熱くなるのが分かった。



きっと今、ゆでダコみたいに真っ赤だ!

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