海賊王女と無敵な人魚の王子さま
「な~~にが『この海の平和を守るため』だ!
 てめぇたちは、ただ商船を襲ってお尋ねモノになるの嫌った腰ぬけドモのくせに!」


「そうだ! そうだ!
 しかも、船を動かす水夫が五十人?
 じゃあ、実戦部隊は、たったの五十人ぽっちじゃねぇか!
 そんな少ない人数で三倍はいる、オイラ達の相手をしようってのかい!?」


「今、売り出し中のサフィール海の紅い魔女なんて噂も大した事ねえなぁ!
 手前ぇの首には、福包(ふくほう)国から賞金がでてるぜ!
 返りウチにして、皆殺しにしてやるぜ!」


 なんて!


 げらげらと笑う敵の海賊、うるさい!


 それに、下品!


 こーーんな不愉快な会話に付きあう義理は、全くないし!


 どっちが強いかなんて、やってみなくちゃ判んないでしょうがっ!
< 4 / 31 >

この作品をシェア

pagetop