あたしと彼は添い寝ふれんど。
あたしの価値は5万円でした。

「急に結依が呼び出すんだもんびっくりしたよ~。でも、なんで黒田くんと价がいるの?」

「そんなの俺が聞きてーよ。
でも結依が俺のこと呼び出すなんて、なんかあったんだろ?」



マンションの前で莉緒と价が口早にそう言う。



あたしは莉緒と价と黒田くんを
あたしの家に呼んだ。
そのマンションの前に全員揃ったのを確認して、
あたしは3人を家へと招き入れた。



「結依の家入るの初めて~」


親友の莉緒でさえあたしは家にいれたことがない。

莉緒だけじゃない。
ここにはあたし以外誰もはいった事がない。



「何もないけど、どうぞ」


玄関の扉を開けて3人を部屋の中に入れる。
3人が入ったのを確認して最後にあたしが入る。


さっきまであんなに楽しそうに騒いでた莉緒が黙りこむ。


价も、黒田くんも、
だれも口を開こうとはしない。
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