殺人ごっこ
冷や汗が垂れた。
急かされると、思考回路も可笑しくなるとは本当だ。
別にいいじゃないか、強くなれるんだぞ、最強だぞ?
早く押せ、僕!
【有り難う御座います。きっと貴方は、最強の男になるでしょう】
気が付くとそんな文字があった。
ああ、僕は「yes」を押したんだ。
無情にそう思い、小さく溜め息をした。
【そして今から貴方にやってもらうことは――】
これが僕を強く、最強にさせる方法。
胸が高鳴った。
【――殺人です】