ジュリエットじゃ終わんない





「深紅!」







ーー瞬間。

心臓が破裂したみたいだった。




バシッと、同時。

再び手首を掴まれて、
振り向かされてた あたしは…



苦しいくらい、
だんだんと胸を締めつけられながら…


キミを見つめた。






「失敗作じゃねぇよ!
そんなんじゃねぇっ!」


必死な目で、
必死にあたしの心を捕まえよーとする姿に…




心が、泣きそーに震える。




けど…


「気休め言わないでよっ…!

実際っ…
あのヒトにずっとそー思われて来たんだよ!?

それに、あたしのせーでみんな…っ!」



「ちげえよ!!
…っちがう…っっ!」


掴む手に力がこもって、俯くキミ。



「…っ仮にそーだとしても!
失敗は成功の元なんだよ!!

変われんだよ!
っ変えれんだよ!」




不器用な…
だけどガムシャラな…



そんな言葉に"色"を感じた。





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