ジュリエットじゃ終わんない
「…モメんのダルい」


期待を裏切って、
はねのけるよーなひと言。



そりゃ、親同士がトラブんのは めんでーよ?

でもなんか…


あたしのコト、拒否ってんの…?




「っ…


わかった。じゃ…」


あたしがそう呟くと、
そこでキミは立ち去ろーとしたけど…


「仲良くすんのはガッコだけにする」




諦めの悪いあたしに…
振り返って、唖然とした顔を向ける。



そして軽くため息を吐いて…

「好きにすれば?」




好きにするし!


救いのひと言を残して帰ってく後ろ姿に、心ん中でそー叫ぶ。



だけどさ…




昔みたいには、戻れないかな…?






親のケンカで引き離されて。

今も距離空けるしかなくて。



それってまるで、ジュリエット。




なんて、悲劇ぶってるあたし。



確かに悲しみは詰まってるけど…

てかロミジュリは両想いじゃん!







でもあの頃だったら、両想いだったかな…?
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