ジュリエットじゃ終わんない

「ショック受けんなってー。
女子だし、かわいくていーじゃん」


あたしの動揺に気付いてか、どーなのか…

そんな豊田のフォローで我に返ると、
観察するよーな香織と目が合った。



サラリとそれをかわして、

「なんでもいーよ。それよりさ…」


内心慌てて、話を取り繕う。


視界には、こんなトコでも勉強してるヤツらばっか…


「やっぱスゴイね、進学校は…
休み時間も惜しんで勉強すんだ？」

あたしのバカな疑問に、

穂花が優しく爆弾情報。


「だって深紅ちゃん、中間前だよ？」



血の気が引いた…




すっかり忘れてた。

テストのコトも…


合格して塾辞める許可は出たけど、
これからは自力で頑張んなきゃってコトも。




「ヤバイ…

どーしよう…」

本気で青ざめ。



ノンキに柊也に"がんば！"とかメッセ残してる場合じゃないし！

あたしが"がんば"だよ！！