ジュリエットじゃ終わんない
「大丈夫だよ、深紅ちゃん。
社会と理科・英語は、プリントからほとんど出るし」


よけーダメじゃん!


「そー、なんだ?
でもプリント系、家に置いてきたし…」


「ぶはっ!
別に、今日使う訳じゃないでしょ!
家で頑張りなよ」



つい口走った、"家に置いてきた"発言…

穂花も香織も、あたしの家庭状況は知らないから、イミ履き違えんのは当然で。



それより今 家に戻ったら、
バレた時またあのヒトがヒス起こしそ…


テスト範囲のプリントもどこ行ったか わかんないし…



なんか、めんど。




ゴミ捨て場に変わったリビングが、頭ん中をよぎる…





「ちょっと、そんな深刻?
しょーがないなぁ…
部活も休みだし、明日から放課後みんなで勉強会でもする?」



消沈なあたしに…
香織のスペシャルな提案。

みんなも快諾してくれて…



泣きそーになった。




消沈のメインはテストじゃない。

けどそーだと思って、改善してくれよーとしてる…




"友達"って…

いーもんかもな。


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